最近の絵本のこと、その5と、静かに泣く

ねこのピート だいすきなしろいくつ (海外×参加型×うた【3歳・4歳児の絵本】)

ねこのピート だいすきなしろいくつ (海外×参加型×うた【3歳・4歳児の絵本】)


まだ2歳になりたてのころ、前の家の近くにあった図書館で、
娘が選んで借りた絵本。
娘も私もなんだか好きになって、よく読んだ。


久しぶりに図書館で見つけて借りてみた。
説明が下手なので、カバーにある紹介文をそのまま
借りると・・・


「ねこの ピートは あたらしい
しろいくつで おでかけ。
うれしくて
しろいくつ かなり さいこう!
と うたいながら あるきます。
すると いちごの やまに のぼり
くつは まっかに!
ピートは かなしんだかというと・・・。
あかいくつ かなり さいこう!」


という絵本・・・。


靴はいろんな色に変わってしまうけど、
ピートはそのたびにその靴を気に入って、
歌を歌いながら前に進んでいく。


色が変わってしまったときに、


「ピートは ないてる?」


という問いかけがあり、
そのあとすかさず


「ないてない!
 ピートはあるきつづけ このうたをうたうよ」


と、歌に続く。
その繰り返しが楽しくて、なんとなく
心を打つ。


最後の文が好き。


「とにかく ピートの かんがえはこう
 なにが あっても
 うたを うたって
 まえに すすむってこと」


日々いろんな変化にぶち当たっても、
いつも「それが最高」と前向きに
歩いていきたい・・・と思わせてくれる。
ピートこそ、最高にかっこいい猫だ。


「かなり さいこう」
と歌うところ、本の終わりにメロディーの
楽譜が載っているのだけれど、気づかなくて
最初私が勝手につっくた節回しで歌っていて、
いつしかそれが耳に残ってしまった。


娘は、最初に読んでいたころは
なかなかうまく言えず
「しゃなり かいこう」
と歌いながら自分で読んでいてかわいかった。


この間寝言でこの絵本のセリフを話していたので
きいていたら、さすがもうすぐ3歳、ちゃんと
「あかいくつ、かなりさいこう!」
と言えていて、しみじみしながら寝た。


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おかあさんといっしょ」コンサートの話。
テレビの放送を見た。
いろいろ思い出して、またひと興奮した。
ダッフルさんも、珍しく食いついてみていた。


今回のお話は、「しゃぼんだまじょ」という
魔女が出てくる。
魔女が登場すると、子供たちが怖がって
観客席が泣き声でつつまれていた・・・。
ひやひやしたけど、娘は無言でじっと見つめていた。
魔女が引っ込むと、すぐに
「まじょは?」
と私に確認。その後も、
「まじょは?」
と催促。気に入ったらしかった。
帰ってからの感想も、いちばん楽しかったのは
「まじょ」
とのことだった。


テレビ放送を見た娘、魔女の出番が終わって
去っていくと、急に静かになり、そして
そっと私の胸に顔をうずめたので、どうしたのかと
思ったら、静かに泣いていた!
そしてものすごく小さな声で
「まじょ・・・まじょ・・・」
とつぶやいていた。
魔女がいなくなったので、淋しかったらしい。
どれだけ魔女が気に入ったのだろうか・・・。


この静かに泣く行為、実は初めてではなくて、
最初に見たのは「みいつけた!」の
サボさんさよなら?の回を見たとき。
夢だった外国からの出演依頼が来て喜ぶも、
迷ってるサボさんを見て、スイちゃんとコッシ―が
わざといじわるなことを言って、サボさんの旅立ちを
促すというストーリー・・・。
ドラえもんの最終回みたいな泣ける話だった。
結果、サボさんはやっぱり依頼を断って
また帰ってくるのだけれど、そのシーンで突然
娘が泣き出した。しかも声を出さずに静かに・・・。
そんな泣き方初めてだったので、びっくりしたのだった。



テレビを見て感動したり心を動かしたりして泣くなんて
成長したものだなあ・・・。




コンサートでは、だいすけお兄さんとたくみお姉さんの
歌の素晴らしさ、りさお姉さんの可愛さに感動したけれど、
よしお兄さんのインパクトがすごかったことが心に残った。
本物だ・・・感がすごかった。
娘によしお兄さんを教えるために目で追っていたからかも
しれない。
結果、コンサートの後はよりよしお兄さんを好きになった。
娘と一緒にテレビを見ていた時、娘がいつものように
「あーちゃん、よしおにいさんだいすきなんだー」
と言ったので、
「お母さんもコンサート見に行ったら大好きになったよ。
 お母さんもよしお兄さん好きでいい?」
ときいたら、
「おかあさんは、だいすけおにいさん!」
と言われ、きっぱり断られた。


「コンサートのときはいいけど、それじゃない
 ふつうのテレビのときは、あーちゃんだけよしおにいさん!」


とのことだった。
平和な母娘・・・。



このコンサートのお話の雰囲気、
きっとそうに違いないと思っていたら、やっぱり
井出隆夫さんの脚本だった。
小さい子には難しいかもしれないけれど、
それに媚びすぎない、素敵な話だった。



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