ごはんとぼうし

ごはんのことばかり100話とちょっと

ごはんのことばかり100話とちょっと


これも図書館で借りて初めて読んだ。
とてもとても面白かった。
ご飯を好きな人が、そして作家が、
しかもよしもとばななが、
ごはんのことばかり書くと
こうなるんだなあ! と思って、
夢中で読んだ。
自由に書いている感じがさらに良かった。


この本のなかで、2歳半から6歳に
成長する息子さんの食事についても
とても興味深く読んだ。
もっといろいろ、幅広く食べさせても
いいんだなあ、と思った。
食べなれない外国料理の味も、
いつか子どもが大きくなって、
外国に旅して、再び口にしたときに、
懐かしく思ってくれるといい、というような
ことが書かれていて、まったくそんなことを
考えたことがなかったので、ハッとした。
小さな子どもにも、きれいな盛りつけは
必要…とか、耳がいたい?ことばかり。


ごちそうさん」を見ていてもそうだが、
自分が子どもの食事に
真摯に取り組めていないことに
いつも反省する…
料理が下手なのはどうでもよく、
気持ちだけはいくらでも
込められるものだと思う。


それから、最近のなんでも昔のやり方に
戻るなどして丁寧にやる、という風潮を
心配する、と書かれたところは
とても心に残った。
そして、勝手に安心した。


「大事なのは、それぞれが、地球とか環境とか
ではなく、自分自身を大事にしているかどうか
ではないかな、と思う。」


と書かれていて、心がストンと落ち着いた。
どんなにお洒落でも、「より良い」生活でも、
自分の心と生活に寄り添うものでなければ
無理にすることはないんだな、と思えた。
心から楽しんでできていれば問題はないが。


「理由のない、必然のない努力は空しい」


という言葉も心に残る。



そしてやはり、老齢のお父さんお母さんの
話もぐっときた。
家族みんなで大好きだった焼きそばのお店が
閉店してしまい、残念に思っていたら、
ある日別のお店にいたところ、その店の
ママが焼きそばを持って訪ねてきてくれた、
というところ。
歩けないお父さんも廊下まで這って出て、
お母さんもよろけながら見送り、
お礼をしたそうだ。


「そんな両親でよかったなと私は思った。」


と、よしもとばななは書いている。


両親が作ってくれたお弁当についての
話もあった。
お母さんは几帳面に、まわりが羨ましがる
ようなお弁当を、でも大変そうに作っていて、
お母さんが病気になったあとに作ってくれた
お父さんのお弁当はかなり独創的だったという。


「あんなに子育てに向いていない両親が
なんとかして私と姉を育てた道のりを
思うと、そんなに守られてやっと育って
きた自分自身を大切にしなくては
いけないと思うのだ。」


私も子どもを育てながら、自分の親が
自分を育てた道のりのことをよく考える
ようになった。
大変だけど、なんとかしてやってくれたんだなあ。
不恰好で、正しくもなくても、
向いてなくても、ダメなところが
子どもにばれてしまっても、
「なんとかしてやる」ことが大事なんだ。
というか、なんとかしてやるしかないんだな。


また読みたい本。

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タンタンのぼうし (ちいさいえほん 17)

タンタンのぼうし (ちいさいえほん 17)


この本も、図書館で借りて娘が気に入った。
自分で絵本を読み遊びしていても、
この本だけはなぜか私のところに来て
読んでもらいたがる。
そして私も小さい頃大好きだった。
私は、タンタンがぼうしを投げて手に入れた
星が、最後にタンタンのぼうしにくっついて
いるところが大好きだった。
「本当にすてきなぼうし!」
と思っていた。


娘は、タンタンがぼうしを投げて
いろんなものを捕まえるところが
好きみたい。
いが栗が落ちてくるところに、毎回
少しウケている。


最後に星がついたぼうしを見て、
「か~わい~!」
と、ちょっと冷やかしぎみで言っていた。

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おかあさんといっしょ」を見ていたら、
娘が
「だいすけおにいさん、かっこいー」
と言った。
えー、もうそんな乙女なことを~と少しドキドキ。
でもお母さんもそう思うよ…と思っていたら、今度は
「たくみおねえさん、おっしゃれ~」
と言っていた。
何だかおませになってきている。