本はつまり、役に立つ!

ぼくは落ち着きがない

ぼくは落ち着きがない


今さら初めて手にしたのだが、
面白かった…
ある高校の図書部員たちの日常を
描いたお話。
読み終わりたくない…というより、
ずっとこの図書室に、部室に、
私も居続けたいと思った。
忘れかけていた高校時代を思い出す。
(私は部活動すらしていなかったが…)
今思うと、高校生ってすごくすごく
不思議な時間だよなあ。


私は、この本を読んで高校時代を懐かしく
思い出す人には、きっと親しみを覚えたり、
心惹かれたりする。
男子と電気グルーヴの本を貸し借り…
グッとくるー


ハードカバーの初版には、カバー裏に
登場人物たちのその後が載っているらしい。
憎い。
図書館で借りたので、ぴったりと
貼りつけられていて読めなかった。
憎い。読まなくては…


今日のタイトルは、
この本の中に出てくる主人公の言葉。


佐渡の三人

佐渡の三人


家族の納骨のための旅を
テーマにした作品。
これもとても好きだった。


二作品とも、女性が主人公。
長嶋有の描く女主人公って、どうして
こんなにも素敵なんだろう。
中心から外れているような人物でありながら、
不思議と、これこそが、世界の中心、
こうでありたいと強く憧れてしまう。


今回も「長嶋有と結婚したい!」と
思ってしまった。独身時代から、必ず
読後に飛び出てくる感想。
ただ表現のボキャブラリーがないだけで
文字どおりの意味はないのだが。
あってもおかしい。


それにしても、私はもっと以前は読書感想や
読書日記を好きで細かく書いていたはずなのに、
今はまったく書けない。
昔からそうだけれど、簡潔な感想や
紹介文も書けない。それができる人も
とても尊敬してしまう。
またいつか、書きたいと思うときがくるのかな。

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ちいさな ちいさな おんなのこ (世界傑作絵本シリーズ)

ちいさな ちいさな おんなのこ (世界傑作絵本シリーズ)


図書館で借りて、娘が気に入った絵本。
シンプルな色使いと可愛らしい絵で、
私も好きになった。
よくある、日本の最近のお洒落な
イラストレーターさんが描いたのかと
勘違いしそうになる。
でも、この本が出版されたのは
1953年のアメリカで、その後58年経って
初めて日本で翻訳されたのらしい。


とてもとても小さかった女の子が、
だんだん大きくなり、最後は
ちいさなちいさな弟のお世話をするようになる。
小さかった頃は、大時計の文字盤も見えず、
ドアノブにも手が届かなかったけれど、
見えるようになり、手も届くようになる。


娘は、その対比が面白いらしく、
ページを飛ばして、小さい頃と大きくなった
女の子を見比べて楽しんでいる。


「ちいさな ちいさな ちいさなおんなのこ」
という紹介文が、絵本冒頭に
だんだん小さくなる字体で書かれていて、
それをとても小さな声で読んであげると
すごく喜ぶ。


できるようになることが増える喜びは、
娘も毎日のように感じているのだろうな。