トトロパンとおっぱい


先日、姉が仕事で出掛けた先で入ったパン屋さんで見つけたと、
買ってきてくれたトトロのパン。
今日中に食べなきゃいけないからと、わざわざ夜に届けに来てくれた。
娘はまだ起きていて、大喜びしていた。
夜だったし、甘いパンなので耳しか食べさせなかったが…
(そして本体は夜遅くに私が食べた。いろんな理由で反省した)


娘はそれ以来、私の携帯で撮ったこのパンの写真を見るのが好きになった。
この間、待受画面の自分の写真を見つめながら
「トトロパン、ナイネー…」
とつぶやいていたので、キュンとして、すぐさま見せたら、喜んでいた。
いつか、全部食べさせてあげたい。

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娘の寝かしつけ方法(私が寝かせる場合)は、1歳10ヶ月現在も、おっぱい。
最近、いろいろなことに限界を感じてきて、ついに断乳しようと思った。
そのため、日にちを設定して言い聞かせをしてきた。
今までにも何度か考えたことはあったけれど、初めて具体的に、
しかも罪悪感なしに決められて、準備を始めることがでかきた。
しかし決行まであと1週間ほどとなった今日、やはり断乳しなくてもいいのではと思った。
というのも、ここ数日は例の生理前の症状で気持ちが沈んで塞がって、
どうにもならない日々だった(なんだか毎回こんなこと書いているが)。
それで、今日もどうしても動けないし動きたくなくて、ふと、
いつもは寝かしつけのときだけになっているおっぱいを日中あげてみたら
(娘が甘えて欲しがったので)
しばらくして、何だか二人ともものすごくまったりして、穏やかになっていた。


それ以来、私はほとんどイライラしなかった。
(まあ、そのあと生理が始まったこともあるが)


昨日、まだ断乳予定だった私は、断乳決行時の母乳ケアの相談のため
近所で母乳相談室を開いている助産師さんに電話をかけた。
状態を話して、自宅でできるケアの方法を教えてもらった。とても為になった。
ただ、断乳は推奨していないとのことで、
理由などをきかれて話しているうちに、何だかこちらも泣けてきた。
これは娘への申し訳なさなどでも、助産師さんの態度でもなく、
たまたま私が生理前で極端に不安定だっただけなのだけど、
電話が終わってからも何だかしばらく悲しかった。


その悲しさは今日に続いて、断乳することが荷重になってきた。
そして娘への授乳で気分が回復したのをきっかけに、断乳をやめて、
自然卒乳するという道が頭に浮かんだのだった。
気持ちが明るくなった。


でも、私は断乳を決意したときも、心がとても軽くなったのだった。
断乳しても、母親である自分が元気であるほうが、
元気がなくてイライラしている母親よりも断然いいだろうと確信した。


娘が産まれてから、母乳をやめるべきかというタイミングは山ほどあった。
いろんなことがあった。
それでも続けてきて、娘も飲んでくれてきた。
ひどいおっぱいのときもあっただろうに、文句なく飲んでくれたし、
病気をしてあげられないときも乗り越えてきた。
おっぱいを飲むのが上手で、乳腺炎のトラブルも一度もなかった。
ずっと毎日、おっぱい大好きでいてくれた。
だからこそ、もう充分だと思う、きっと今断乳しても、私も後悔しないし、
娘を悲しくさせない、と思えた。


そして今日は、同じようにだからこそ、ここまできたら、
娘がいらないと離れていくまで続けたら?と思えた。


要するに私は、今目の前にある不満や心配事を、何かで解消して、
安心したいだけなのだと思う。
あちこち行っているようで、そのことだけは一環していて、自分でも呆れる。



言い聞かせまでして、こんなにコロコロ変わる母親で、子どもが気の毒だなと
少し落ち込んだけれど、でもどちらにしてもきっと変わらないのではないかとも思う。
きっとどっちも大変で、どっちも大丈夫。
紆余曲折して、迷って急にUターンしたりしてもOK。
そうやって娘に謝りながら、何がいいか日々考えながら育児してもいいのではないかと。


それから、こうして決められないときは自分中心になっている場合も多いから、
そのときは娘がいいと思うほうを選べばいいのかなとも思う。
まあ、断乳も自然卒乳も、いろんな角度ではいいものなのかもしれないが。


迷い続けてまた変わるかもしれない。
相談や報告をした方々、本当にすみません。


それから、母乳の卒乳時期や方法のような、明確な正解がない事柄に関しては、
答えを探していろいろ調べるととても大変だということもわかった。
ネットの世界には、絶対にこっち!という考え方がいっぱいありすぎる。
そして、不安がすごく強くなる。
教科書がとてもとても欲しいのに、そのせいで不安でいっぱいになっている、
たくさんのお母さんたちのことを思った。自分を含め。
何をきいても正解に思えるときは、今自分がいちばん楽にこなせる方法、
という基準で選んでもいいのかな、それが不正解でも。
そんな気になった、生理前を抜け出した今日の私だった…


1ヶ月のなかで、まるで別人のように変わる自分に呆れて不安になる。
でも、いい。何人かのお母さんで娘を育ててるのだと思おう。
それはそれで、頼もしいことだ。