娘が選んだ本<ふたごのかいぞく>



娘と図書館に行ったとき、娘が選んだ本を数冊借りるようにしている。


目についた本、大きくて本棚から出っ張っていた本、
表紙に犬がいた本、見たことある本、などの理由で持ってくることが多く、
実際に読み聞かせるには字が多かったり内容が難しいこともあるけど、
なんとなく出会いを感じて、連れて帰る。


それが意外とヒットして、私も娘も楽しんで読むことがある。
知らなかった作家を知るきっかけにもなる。
私が選んだ、娘が好きそうな絵本、1歳が好きそうな絵本、
1歳が好きなものがたくさん載っている絵本、有名な絵本、よりもはるかに
娘が「これ読んで」と持ってくる回数が多い絵本になることもある。



昨日、やっと熱が下がった娘と図書館に行ったら、
児童書コーナーにいた小学校2年生くらいの女の子が、
娘をとてもかわいがってくれた。


歩き回って、ソファにのぼりたがったり、本棚から本を出しまくったりする娘に、
ノンタンの絵本を読んでくれようとして、手に持って座って、そっと待ってくれたりした。
娘が取りたがって「あ!あ!」と手を伸ばした本を手に取って
「はい」
と渡してくれたりした。すごくかわいらしい子だった・・・。
外に出たらその子もちょうど帰るところで、隣の公園で逆上がり(できないけど)を
するところを見せてくれたりした。
滑り台にいた虫を怖がっていたけど、私が
「ありんこだよ。大きいけど」
と言ったらホッとして、
「なんだありか。でも本当に大きい。大人のありだ」
と言っていて、キュンとした。


その子が本棚から取ってくれた、娘が選んだ本。


ふたごのかいぞく

ふたごのかいぞく

『かしこいビル』を作ったウィリアム・ニコルソンの作品とのこと。
恥ずかしながらまったく知らなかったが、何もかもにぐっときた。
ふたごのかいぞく。
その小ささ。
日常の風景。
完結な文章。
絵のすばらしさ!
ふしぎさ。
終わりかた。


この本は、復刊ドットコムから出ているので、きっと大好きな人たちが
待ち望んでいた本なのだと思う。すごくよくわかる。
これに出会えてよかったなあと思った。
絵本ナビでは試し読みができます)


この絵本は1929年刊。この作品に影響を受けた絵本がたくさんあるという。
横長矩形の絵本はこれが初めてで、同年に作られた『100まんびきのねこ』は、
この版型にならって作られたらしい(吉田新一氏の解説より)。すごい!
谷川俊太郎さんの訳も、大きな役割を果たしているんだろうなあと思う。


裏表紙の蟹の絵が好きだ。
娘は最近、「ハサミ」の存在を覚えた。
蟹を見たり、大人がハサミを使っているのを見たりすると、
「チョッチー」
と言って、鼻の穴に当てた指を広げるしぐさをする。
それは、「ノージーのひらめき工房」のチーミーさんが歌う「チョキチョキソング」の影響。
正しくは、チーミーさんの真似をして盛り上がる私の真似。
あの歌は心が楽しくなる。
チーミーさんってなんだろう・・・すごく気になる存在だ。



娘が選んだ本、まだ数冊あるので少しずつ紹介したい。