7ヶ月半・風鈴がー



夜、娘の離乳食用にと、レンジでりんごを加熱して、裏ごしした
ものを多めに作って冷凍した。(旬のくだものではないが・・・)
はじめはすりつぶすだけにしようと思っていたのだが、粒が残って
いるもの(茹でたにんじんを摩り下ろしたものなど)を口に入れた
ときの娘の、「拒否!」という表情が頭をよぎって迷った。
でも、そろそろ自分でもぐもぐする練習しなきゃいけないんだよなあ
と思ったが、そこでまた娘の「拒否!」顔が頭をよこぎって、
根負けして裏ごしする道具を取り出していた。
ところで、小さく切って加熱したりんごを食べたらすごくおいしかった。
娘がもう少し大きくなって、おやつを作ったりするころになったら
これにきなことかシナモンとかふっただけのものでも、とてもおいしい
健康的なおやつになるな、と思って心が躍った。
そしてむしろ、私のおやつに明日からでも・・・と思ったら、さらに
心が躍った。とてもうれしくなった。よかったなあと思った。


りんごを買った日、娘にりんごを渡して遊ばせた。
車のハンドルをまわすように、コロコロ持ち替えて遊んでいて
かわいかった。最近娘が本当にかわいい。そういう時期か。
せっかくなので、ちょうど借りてきていた絵本『くだもの』(平山和子・福音館書店)を
りんごを持ったまま読んでみた。絵と実物のりんごがそっくりだった。
本当にすごい絵本だなあ・・・。
栗のところがぐっとくる。あんなふうに剥いて渡してもらえたら・・・。
よく母が剥いてくれたのを思い出した。母は向くのが上手。
私も果物を剥くのが上手な、というより苦にしない母になりたい。


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親知らずを抜いた。
もう生えきっている歯だったことと、上の歯だったことなどが
幸いして、とても楽に抜くことができた。
娘を寝かしつけたあと、ダッフルさんに預けてドキドキしながら
歯医者に行ったのだが、最初の麻酔をしてから3分でもう歯は抜けていた。
そして、その夜も痛みは全然なかったし、腫れもなかった。
ホッとした。出血はしばらくあったものの、今まででいちばん楽な
虫歯治療だったかもしれない・・・。
下の歯はこうはいかないらしいから、下の親知らずは大事にしようと
思う。もうすでに虫歯らしいから・・・。ハア。


ホッとしたのもつかの間、その後娘が風邪をひき、その風邪が私にも
うつって、2人で気だるく過ごした日々だった。
娘は幸い熱は全然なく、鼻と咳と下痢くらい。元気だった。
体調を崩した日曜日、休日診療の病院に行ったとき、娘の手の甲にできた
赤いプチッとしたものを見て、先生に
手足口病かもしれない」
といわれた。熱はないし、症状もそんな感じだから、そうかもしれない、
と思い、それから2日は「手足口病の娘」として接した。
しかし、週明けにかかりつけの小児科に行ったら
手足口病はそんなふうにはならない!」
と先生に言われた。
「でもこの赤いのは・・・」
ときいたら、
「それは、おでき!」
と一蹴されて笑った。
手足口病は、発疹が口の中にできるととても痛いらしいので、
違っていてよかった。


しばらく鼻づまり親子として暮らしていた。今は鼻づまりは2人とも
ほとんど治ったが、私は嗅覚がなかなか戻らない。
今日の夜、ダッフルさんが帰る前に1人でご飯を食べていたら
とてもさみしくなった。
「嗅覚がなくて1人でご飯を食べるって、すごくさみしいなあ」
と思った。そうしているうちにダッフルさんが帰ってきたので
とてもうれしくて、なぜか衝動的に頭突きをして出迎えた。


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最近、娘のことをアポちゃんとかアポ田さん、と呼ぶ。
実家の母に
「アポなんて、阿呆みたいだからやめなさいよ」
と怒られたが、そういう意味で思っていないのでつい呼んでしまう。


呼び名で思い出したが、生後1〜2ヶ月の頃に娘につけたあだ名は
「スムージー」だった。娘とプロレスごっこをして遊んだとき、
リングネームを「スムージー○○」(○○は娘の名前)ということに
して、大きな声で呼び上げたりした。
このスムージーというのは、もともとは、生後すぐの頃はおっぱいを飲んだ後に
抱っこしてゲップを出させるのがとても難しかったのだが、それがたまに
とてもスムーズに出せることがあって、そのときに
「おお、スムージーだねえ」
と褒めていたことから生まれたもの。ふと思い出した。
そしてスムージーさんの得意技はプレッツェルキックだった。
まだこの技ができるか、明日試してみよう。


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この間、姉が遊びに来てくれた日の夜、ダッフルさんに
「お姉さんは、モチコが生まれたときにやきもちやいたのかな」
ときかれたので、
「すごかったみたいよ。寝ている赤ん坊の私の足を噛んで泣かせて、
 怒られたりしたみたい」
と言ったら、ダッフルさんも弟に同じことをしたらしい。
しかも、ダッフルさんが噛んだのはほっぺただったらしい。
歯型がついた弟のほっぺたを見て、母に咎められたダッフルさんは
「弟が自分で噛んだよ」
という名言を発したという。
噛むという行為に、可愛さあまって憎さ百倍という気持ちの濃縮
された感じが想像できる。お兄ちゃんとお姉ちゃんって、本当に大変。
そしていとおしい。


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風邪をひいていた間は、娘と遊ぶのも辛くてなかなかしんどかった。
でも、コンビニでトマトゼリーというのを買ってみて、ものすごく
おいしかったので、元気が出た。甘く煮た丸ごとのトマトが入っているゼリー。
それを、ゼリーのCMをやっていることにして、娘に見せながら
「おーいしーい!」
と食べるのを数パターンやって見せていたら、さらに元気が出てきた。
それから、「えいごであそぼ」を見ながら、
「英語ってだけで、みんなディズニーランドの歌にきこえるねえ」
という学の無い会話を娘として(一方的だが)いたらまた少し元気が出た。


娘とは、もうすでに女同士という感じで接している気がする。
先方はどう思っているかしらないが。
今日は「梅ちゃん先生」で、お兄ちゃんと看護婦さんがキュンとする
展開になっていたが、それを見て
「やだ! ちょっと! どうする?」
と娘に話しかけて盛り上がった。少し楽しかった。


ところで娘は、この「梅ちゃん先生」のオープニングを見ると
いつも笑顔になる。
冒頭の「ピーン」というような音がするとサッと画面を見て、
題字が浮かび上がってくると、ニッコリ笑顔になる。たまに声に出して
笑ったり、画面に話しかけたりする。続いて梅ちゃんが聴診器を出して
現れると、それにもニッコリする。どうしてだろう。


それから、「みいつけた!」のコッシーを見ても笑う。
コッシーが映ってると必ずではなく、画面にコッシーだけが、
アップで映っていないと笑わない。しかしそのときは必ず笑う。
声に出して笑うときもある。
「コッシー好きなんだね。お母さんは断然サボさんだなあ」
という会話(?)をして楽しむ。笑う娘といると幸せな気持ちになる。

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フックブックロー」の「スーパーヒーローになれなかったよ」という歌が
とても心に響いた。いい歌だった。
しかし、子ども番組で「スーパーヒーローになれなかった」とは、
センチメンタルが過ぎるなあと思ったが、でもそのセンチメンタルの
雰囲気も、子どもにはなぜか伝わる気がする。
直接とか具体的じゃなくて、何となく伝わる。
その何となくの雰囲気だけ、うっすらと覚えている気がする。


それから、「おもいで書店」の回の、小さい頃傑作くんが通っていた
本屋さんにあったヒーローのキャラクターパネルに久しぶりに
傑作くんが顔をはめてみるところがとても好きだ。
顔を穴に入れた後、傑作くんのあの髪の毛が遅れてふわっと出てきた
ところで、朝見ていたダッフルさんと2人で「ふっ」と同時に笑ってしまった。
とてもリラックスする番組だ。
「おもいで書店」もとてもよい歌。
小さい本屋さんといえば、自分が小さい頃は小さい本屋さんが近所に
いくつかあった。そして、文房具屋さんや駄菓子屋さんもあった。
うちの近所には、本屋さんはあるけど文房具屋さんや駄菓子屋さんはない。
子どもたちはどうしているんだろう。100円ショップで全部済むのかな。
どれも子どもにはとても必要な場所という気がするのだが。


今引越しを考えているのだが、もし引っ越すとしたらそういうことも
視野に入れたい。小さいお店もちゃんとあるところがいいなあ。


それにしても、この番組の「お待ちどおサマー」はいい歌だ。
そして、もくじいの声は相変わらず艶っぽくていい声だと思う。
もくじいのパートのところを聴くのが楽しみな気がする。
とくに艶っぽいのは「風鈴がー」のところ。
艶っぽさを鑑賞している。


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むにゃむにゃ きゃっきゃっ

むにゃむにゃ きゃっきゃっ


絵に惹かれて図書館で借りた。「トリス」の柳原良平さんの作品だった。
どうりで絵が好きだなあと思ったわけだな、とわかった。
娘はまた、紙をぐしゃっとしたいという衝動に突き動かされていた
けれど、私が思いつきで、擬態語の文章を読み上げながら指で絵を
なぞって見せていたら、ちょっとくすっとした顔になってじっと
見ていた。絵本には、いろんな読み方があるんだなあと思った。

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今日は、近くの公園の大きな噴水を見にいった。
夏場は、子どもたちが水着で水遊びをしてもいいスペースになっていて、
大勢の子どもたちがにぎやかに遊んでいる。それを、娘の足を
少し水に浸しながら2人で見学した。楽しかった。
なんだか元気が出た。また行こうと思う。