もうすぐ7ヶ月・つねこさん

娘、もうすぐ7ヶ月。



姉からもらった、小さなマラカスのおもちゃ。
(ピントがずれているが・・・)
シャカシャカ振ってあげると、すごい勢いで奪い取り、
まっすぐ口に運ぶ。本当にまっすぐ。寄り道なし。
ダッフルさんのお母さんがくれた木琴のおもちゃのばちも
まっすぐに口に運ぶ。潔さにいつも心を奪われる・・・。


それにしてもこのマラカスをなめているところ、
おいしそうなフライドチキンを食べているみたい。
または、おいしそうなアメリカンドッグを・・・。
いつも見ていてお腹が空く。


娘は、手先がだいぶ器用になってきた。
今までは持たせてやらないと掴めなかったおもちゃも、
自分で拾って遊べるように。落としてしまうことも多いけれど。
この間は、マラカスを左手で掴んで、落っことさないように
右手の中指で押さえていた。見ていてキュンとした。


ここ数日で急に寝返りを果敢にするように。
畳の上でうつぶせになって、長く遊んでいるようにもなった。
そしてお尻を高く上げてもぞもぞしながら、少しずつ時計回りにまわったり
後ろに移動したりしている。なんとなく、「いよいよ」という感じがする。
畳を指でかりかりと弾いて遊んでいるところなんか見ると、
もう大人になったような気にもなる。


日に2度のお散歩や外出が日課に。
以前、午前中に歩いていたら前から来た見知らぬおじいさんに
話しかけてもらったことがあった。そのおじいさんは、
だいぶ前から私たちを見て、「わあっ」と歓声をあげているような
大きな身振りで笑ってくれ、赤ん坊に寄ってきてくれた。
とても赤ちゃんが好きなおじいさんだった。
ステッキや帽子がとてもおしゃれで、ひげ(胸くらいまである白いあごひげを
きれいに整えている)が素敵。
「ひげが素敵」
と言いたかったが言えなかったのを後悔していた。


しかし先日、思いがけず再会し、また話しかけてもらえたので
勇気を振り絞って
「素敵なおひげですね」
と言ってみた。結果「いやあ・・・」という薄すぎる反応で、
おじいさんは赤ん坊ばかりに話しかけていた。
でも何となく満足した。
その日もステッキに、オーバーオールを着ていて本当に素敵だった。
何より、赤ん坊を見つけたときのあの喜びよう。
ああいう風に赤ん坊を見たら喜びをあらわにできるお年寄りになりたい。
子どもを産んでから、切にそう思うようになった。

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最近の寝かしつけはもっぱら、おっぱい。
それでもダメなときは抱っこゆらゆら。
または、その合わせ技。
眠ったら、抱っこしたまま座って、しばらくして
眠りが深くなったら寝床にそっと寝かせて終了。


この間寝かしつけていたとき、夕飯の準備の最中だったので
少し焦って、眠った段階ですぐ寝床へ寝かせた。
起きないといいな・・・と思ったら、置いたとたんに
案の定目をパッチリ開いて、
「パー」
と喋ったので、あちゃー、そうだよな・・・と思って再度抱こうと
したら、そのまま目を閉じてスーッと眠ってしまった。
あの「パー」って何だったんだろう・・・と思ったけれど、
かわいかったので別室にいたダッフルさんのところに報告に行ってから、
また夕飯の準備に戻った。


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てんとうむし

てんとうむし


娘がもう少し小さい頃の寒い時期、お散歩中に抱っこ紐で眠ったので、
思い立って本屋さんに入って立ち読みをした。
出産後久しぶりの立ち読みだったので、興奮した。
そして上記の本を見つけて読み、心があたたかくなった。
中でも「いろはにつねこさん」という詩に心を奪われた。
もっと前に知っていたら、娘の名前が「つねこさん」だったという
可能性について考えた。かわいい名前だ。
他の詩を読んでも、阪田寛夫さんは本当にすごい人だ、
と思わされたひと時だった。
この詩集、買おうと思い続けてまだ買っていない。
私って本当に・・・。


フックブックローを見ていて、「エーデルワイス」の歌の、
私が小さい頃歌っていた歌詞の日本語訳が阪田さんのものだったと知った。
すごい。うれしくなった。
同じくフックブックローで初めて聴いて大好きになった
「ちびっこカウボーイ」という歌も、阪田さんが作詞された歌。
元気になる歌詞が多い。

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フックブックローは、古今東西問わず、子どもの歌・大人の歌問わず、
「良い曲を歌って聴かせてあげたい」
という心が伝わってくる番組でとても好きだ。
この間は、加山雄三の「お嫁においで」を歌っていてぐっときた。
この歌、大好き。これに限らず、加山雄三はぐっとくる歌が多い。
テレビをつけていて、加山雄三が歌っていると、手を止めてしまう。
そんなに頻度はないので、得した気持ちになる。


フックブックローで「お嫁においで」を歌ったときは、
しおりちゃんに「プロポーズしたい人が来てるよ!」と呼びかけた後、
傑作くんが映ったので、ドキン!としてしまった。
結局違ったのだが、なんだかその後も甘い気持ちになった。
早く付き合って欲しい。
でも、今のまま、「お互い異性とは見ていない」という感じでも
いてほしい。贅沢な気持ち。


現在のエンディング曲「物語はつづいてる」が大好きで、
生活しながらこまめに歌って覚えようと頑張っている。
この番組のオリジナル曲は、人生をまっすぐに励ます歌が多い。


今朝は、傑作くんの歌う「空も飛べるはず」が聴けて
胸が熱くなった。本当にいい歌だ。

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「いっと6けん」も相変わらず面白い。
毎日見られるわけではないが、結城さんを見るとほのぼのする。
この間は、「しこトレ」という相撲のしこを取り入れた体操を
取り上げて、結城さんも実践していた。
前日の予告で「みなさん、動きやすい格好でご参加ください」
と言っていたが、結城さんも動きやすそうな格好だったので
見ていて気持ちが良かった。
しかし、私のひざの上で、テレビのリモコンを持って遊んでいた娘が
チャンネルのボタンを押してしまい、結城さんがしこを踏む瞬間に
いつも別のチャンネルに切り替わってしまって全然見られなかった。
何度やっても、しこの瞬間にチャンネルが変わるので
「ちょっと、あーちゃん! さっきから結城さんしこ踏んでるから・・・」
と言いかけて、ひとりで笑ってしまった。

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6月に、ダッフルさんの実家に遊びに行った。
ダッフルさんのお父さんが、私の出産について文章にまとめてくれているのを
読ませてもらった。
入院から出産、そして名前が決まったあたりまでのことを、本人の記憶よりも
克明に記してくれていて、驚いた。
それを読んだら、早めに入院になったことも、名前をなかなか決められなかったことも、
あまりそぶりに見せなかったけどとても心配したり楽しみにしたりしてくれていたことが
わかった。
ジーンとしてしまった。
そして、私の産んだ娘は、私とダッフルさん以外にも、とてもとても
愛してくれる存在がいるんだなあとわかって、あらためてあたたかい
気持ちになった。


まだ途中だということで、これからまた読ませてもらうのが楽しみ。


その日、娘をたくさん抱っこしてくれたダッフルお父さん。
娘の顔をニコニコ眺めていて、突然
「なんだおまえ、河童みたいな口してるな!」
と言っていて笑った。
そう、そのとんがり口は母である私譲りです・・・。
何かに集中しているとき(おもちゃを落とさないように持つとか)に
さらにとんがるところも母譲りです。

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今月は、懐かしい人々に会えた月だった。


お昼休みの時間に、前の職場の仲間に会いに行ったりした。
くしゃみ女史が2人目ちゃんをおめでたで退職ときいて、
ぜひ会いたいと思ったため。大きなお腹で感激だった。
会社の下の敷地にあるテーブルでみんなとお話できた。
コジコジ女史も元気だった。いい笑顔でだっこしてくれた。
懐かしい方々が下におりてきて娘を見てくれた。
いい職場だったなあとしみじみ。私のいないところで時間が流れる。


同じビルで働いているダッフルさんも、昼休みにおりてきて
娘を少し抱っこしていた。淡々としていて、
「やっぱり仕事モードなのかな」
と思ったのだが、夜帰ってきてから何度も何度も
「また来いよ」
と言っていた。よほど嬉しかったらしい。
その日はデスクワークがものすごくはかどったとのことだった。
昼休みに見る娘のかわいさは、家で見るのより何割増しかするらしい。



そして先日、背番号30番女史とタコライス女史とおかあさん女史が
家に遊びに来てくれた。
ゼロの子女史と一緒に買いに行ってくれたというかわいいベビー服を
いただいた。うれしかった。
3人とも、なんとなく相変わらずフラットな感じで、遊びに来た人に
あんなにちやほやされない(いい意味で)娘を見たのは初めてだった。
娘を抱いたままコンパやクラブの話をきいて、心が遠くなった。
みんな元気そうで良かった。
楽しく喋ったひとときだった。


おかあさん女史は、あたりまえだが(成人したお子さんがいるので)
抱っこが上手だった。
初めて本当に「おかあさんなんだなあ・・・」と感じた瞬間。
いつもはローラみたいなテンションだから・・・。

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ここ数日、急に体と心が疲れやすくなって驚いた。
1週間くらい、何かに心を占領されていたような気がしたほど・・・。
産後すぐのころとか、生理前の感じとか、例えて言うならそんな感じで、
とても久しぶりの感覚でちょっと辛かった。
寝起き・寝つきも悪くなり、それに伴って不機嫌になり、
何もかもが嫌になって、さらに自己嫌悪に陥るという感じだった。
大事にしたい相手(娘)がいると、殊更に辛いのだった。


子どもを産むまでは、例えば虐待とか、育児放棄とか、無関心とか、
そういうものを耳にすると「どうしてだろう」と思っていたが、
実際そこまでならないにしても、それはとても遠いところじゃなくて
すぐそこ、本当にすぐそこに存在していることがよくわかった。


なんにしても、寝不足はいちばん辛いことだと思った。
まわりのママ友も、最近寝起きが辛くなった、前まではちょっと寝ただけで
元気回復したし、子どもに合わせていつでも寝られたのに、今はなかなか
寝付けなくて、朝も起きられない、辛いと言っている人が何人かいて、
同じなんだなあと思った。
あるママ友が、
「産後6ヶ月くらいで、産後のホルモンが少なくなってきて、
 寝起きが辛くなったりいろいろ変わるらしい」
と言っていて、みんなで納得、そしてそれは困るのでホルモン延長して欲しい
という話をした。まったくだ。ホルモン延長。


どうしても辛くて、子どもと遊びたくないなあ、全然心が動かないなあ、
ひとりで遊んで欲しいなあ、ぐずってるな、困るなあ・・・というとき、
わざと娘の横に寝転がって、嫌がられても娘にくっついて
「ね〜 お願い〜お母ちゃんと遊んで〜 お願いだから〜」
と甘えると、なんとなく心が持ち直るという発見をした。
遊びたいという気が少しわいてくるし、何より娘と肌をくっつけるのが
大きいのかもしれないという気がする。


まだ少し辛いのが顔を出すときもあるけど、
おおむね楽しく娘と過ごす毎日を送っている。
幸せなことだと思う。

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絵本・児童文学研究センターというところが行っている、
児童文化についての講座(2年半の通信講座)を受けていたが、
出産でなかなか取り組めなくなったのでお休みすることにした。
独身時代から興味があり、お友達がやっていて修了したことを知って、
私もやってみたいという気持ちが高まり、一昨年始めたのだった。
レポート提出はなかなか大変だけれど、講義はとてもとても面白くて、いつも
楽しみだった。再開したら、ぜひがんばって修了したいと思っている。


この講座で、ヨーロッパの児童文化の近代史を学んだとき、
子どもにこそ最良の文化を、という考え方に至るまでの歴史と、
その思想によって今日まで様々なものが生み出されてきた流れを知ったのだが、
日本にはその考え方の礎がもともと薄く、決定的に違っているのだということも
知り、どうしてそんなに当たり前のことが日本ではなかなか浸透しないのだろうと
もどかしかった。

でも、これも子どもを産んでからわかったことだけれど、
「子どもだからわからないだろう」とか、
「子どもだしまあいいか」とか、
「子どもは小さい大人」
という考え方は、無意識的に自分の中にも深く強くある。
もちろん頭ではわかっていても、心の中に根強く存在している感じがする。
実感しないとわからないことってあるのだと思う。


子どもを産む前と後で、講義の内容も違って感じられるのかもしれない。
それも楽しみの一つだと思う。

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出産前と後で理想と現実ではないが、思っていたのと違っていることも多い。
たとえばテレビなんて、つけない見せないと思っていたのに、
今はつけっぱなしではないにしても、楽しく見ている・・・。
お風呂に入る前に「みいつけた!」を見るのが1日の心温まる素敵な時間だ。
今日は、小遊三さんの落語「蛙茶番」を聴いたり、
坂本冬美さんが二葉百合子さんの「岸壁の母」を引き継ぐというのを
特集している番組を見たりして、なんだかいい日だった。
テレビっていいなあと思うのも、いやだなあと思うのも、こうして
いろいろなものが、ただただ流れているところだ。


それにしても梅ちゃん先生
毎日楽しみに見ている。
松岡さんの話し方の感じが好きだ。だんだん好きになる。
先週はなんだか心がキュンとする週だった。
そして週末は、おやつにドーナツを買って食べた。
たまに話が急に強引に進んだり、ナレーションに頼っていたりする
ところがみられるが、とても面白くて大好きだ。
毎日見られるというところがいいなあ。梅ちゃんを。

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最近の幸せなこと


抱っこしたとき、娘のうなじのにおいをかぐこと。
粉っぽいにおいがする。
「ここ嗅いでごらん」
と言って嗅がせたら、ダッフルさんも、実家の母も、
2人とも同じ顔でほほ笑んでいた。

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なんでこんなに長い日記になったんだろう。