記念日


最近幸せなこと。


娘が足を縮めて交差しているところが、
プレッツェルに見えること。


新しい服を着た娘のオムツを替えてくれていたダッフルさんが、
「この服、ポケットがついてる・・・!」
という発見の声を面白そうにあげたとき。
その声を隣の部屋できいたとき。


娘の胸から足まで
「滑り台〜」
と言ってなでおろすと娘の足が縮むので、その足が伸びるときの
バネを利用して、私の手を飛ばす感じでほっぺまで持って行き、
「ポンッ」
と触ると、その一連の流れに満足げな顔をする娘を見たとき。
今日、何回もしつこくやった。


抱っこしてもらいたくて泣いた娘を抱き上げたとき、
私の顔を見ずにそっぽを向いて、でもまんざらでもない
嬉しい顔をして泣き止む様を見たとき。
素直になれない思春期の男子みたい。


かりんとうを食べているとき。

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先日、友人MとRが遊びに来てくれた。
ハイテンションで喋る私たちに、娘は戸惑いを見せていた。
Mはまだ子どもがいないが、赤ちゃんを抱っこするのが上手だった。
毎日仕事で大きな犬や猫を抱っこしている大変さがよくわかった。
Rは赤ちゃんに慣れていないとのことで、
あやすときの仕草が超ハイスピードだった。


Rが一眼レフのカメラで撮ってくれた写真のデータをくれた。
まだ病院の保育器に入っていた娘の姿をダッフルさんと、
その日の夜見返した。
なんだか切なくなった。
帝王切開で、カンガルーケアもできず、
生後数日は保育器で過ごした娘。
初乳をあげられたのも生後3日目の夜だった。
早くギュッと抱っこしてあげたかった。声もきかせてあげたかった。
お腹から急に出されて、保育器の中で、何を考えていたのか、
何を思っていたのかと想像するとキュンとする。


でも、「かわいそう」とは思わないほうがいいのではないかと思う。


娘の頭の形が最近気になってきた。
私も絶壁気味で、自分の頭の形が好きではない。
だから娘にはそうなってほしくないし、
まだまだそんな心配はないかもしれないが、そうなるかもしれない。
私も父の遺伝でそうなったのが濃厚だから。


もし娘が絶壁になっても、あらら・・・髪型に苦労するね・・・
と思うけど、かわいそうとは思わないほうがいい。
親にかわいそうと思われるのは、たぶんその出来事自体より
切ない気がするから。


私もいろんなことを思春期のときに両親にたいして
「どうしてこうなった」
と、今思うと些細なことでも怒ったりしていたけれど、
例えば絶壁に関しては、両親ともなんとも思っていなかった。
なんでそれが大変なのか、嫌なのかも、深く考えていなかったようだ。
もし両親が「かわいそう」と思っていたら、気にしていたら、
たぶん私ももっと気にしていたかもしれない。
そして、その両親の思いが嫌だったかもしれない。


別のことでは親に心配されたりすることもあるので、
それがわかる。
気にされすぎないのもどうかと思うし、ムッとくることもあるが、
気にされるとその何倍も嫌なものだ。


親には、何かあっても
「大丈夫、たいしたことない。ぜんぜん普通だよ」
と、そう思っていてほしい。そう接してほしい。
どんと構えていてほしい。
だから、いろいろ心配になってしまうけれど、
心配性だからかなり難しいことだけれど、
私も娘に対して、どんと構えている親になりたい。


とにかく、今は娘をぎゅっと抱きしめていられる。
いくらでも抱きしめて、娘がそうしたければ、
お腹が空いていなくてもずーっとおっぱいを吸わせてあげてもいい。
娘が眠くなるまで、ずっと抱っこしておっぱいを吸わせてあげてもいい。


ダッフルさんも私も
「お互い、似て欲しくないところばっかり似たな〜」
と言うけれど、その娘の全部がいとおしい。

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今日は、結婚式記念日。
もうあれから3年経った!


そして娘の生後90日目。


記念日だが、朝うっかりしてダッフルさんに


「今日は夜、ゆっくりシャワーが浴びたいです」


というお願いの会話しかしなかった。
忘れているかもしれない。
覚えているけどそれほどでもないかもしれない。


お風呂の準備はしたけど、娘は寝入ってしまい、
ダッフルさんもまだまだ帰ってこない。
でも、1年前にはいなかった、やっと3ヶ月になる
赤ちゃんが家にいる。
それだけでもいい結婚式記念日だと思う。


いろいろなことに、ありがとう。

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じいじとばあば(モチコ家のほうの呼び名)が買ってくれたので、
お雛様が我が家にもやってきた。
週末には、おじいちゃまおばあちゃま(ダッフル家の呼び名)と
じいじとばあばが集結する。


部屋が狭く感じるだろうと思う。