コんガらガっち

コんガらガっち どっちにすすむ?の本 (創作絵本シリーズ)

コんガらガっち どっちにすすむ?の本 (創作絵本シリーズ)

今日が、もともとの出産予定日だった。
1ヶ月早く生まれた娘、よく1ヶ月間、外の世界でがんばってくれた。
ありがとう。よくやったと言いたい。
その間に、だんだん太ってきて、お尻や太もも、ほっぺにも
よく肉がついてきた。よしよし。
手の力もついて器用になり、この間は私がかけていた眼鏡をひっぺがした。
よしよし。


この間のクリスマスは、娘にとって生まれてはじめてのクリスマスだった。
イブに外出したダッフルさんは、娘へのはじめてのクリスマスプレゼントを
買ってきた。
「コんガらガっち どっちにすすむ?」という絵本。
娘が楽しむにはまだまだ時間がかかるが、とりあえず親2人で楽しんだ。
腰痛と手荒れが気になっている私に、腰にあてられるクッションと
クリームも買ってきてくれた。
ありがとう。


ダッフルさんも、少しずつ父親になっていく。
でも、男性と女性で実感が少し違うのが面白い。
いつぐらいから保育園に入れるか、という話し合いをするときに、
ダッフルさんが
「なんか、こうして机にかけて向かい合って、保育園について話し合うなんて、
 しみじみするなあ・・・!」
と、感慨深そうにしていた。私は頭がいっぱいになっていたので、
そういうダッフルさんが新鮮だった。
こういう実感のしかたは、本当に男性的、父親的だなあと思う。


私は、この赤ちゃんが私のお腹の中にいたんだ・・・ということに
ふとしみじみすることがある。
私のお腹の中で発生して、私のお腹の中で育って、人の形で出てきたなんて・・・。
ということにしみじみする。これも本当に女性的、母親的だと思う。

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生まれてバンザイ

生まれてバンザイ

先日、俵万智さんの『生まれてバンザイ』という素晴らしい本を
プレゼントしてもらった。
俵万智さんによる、出産・子育てについての歌を集めたもの。
昔の『サラダ記念日』の有名な歌たちも載っている。


これを読んで、ものすごく胸が熱くなって、泣いた。
出産後のホルモン恐るべしだった。
それにしても、とてもとても安心できる本だった。
私はいままで、いろんなものを残そうとして一生懸命だった。
日記を書いたり、写真を撮ったり、それを見返したり読み返したり。
今の瞬間が、もうもどらないひとつひとつが、もう見られない景色が、
いつでも取り出せるように、思い出せるように、なくなってしまわないように、
一生懸命残そうとしていた。


でも、赤ちゃんといる毎日は、いままでのどんな出来事よりも
猛スピードで過ぎていってしまう。のんびりしているようで、その実は
何一つ同じことの繰り返しはない。3秒先も同じじゃない。


この本には、俵万智さんと赤ちゃんの日々の歌がたくさん載っている。
親になるという気持ち、赤ちゃんのいる景色、名前をつけるということ、
子どもが歩むはじめての道、はかない毎日の出来事・・・。
それは子どもを持ったすべてのお母さんの歌で、
これを読んだとき、ああ、残っていると思った。
ちゃんとここに残っているから、安心していいんだと思えたのだ。
それくらい、ちゃんと赤ちゃんの日々が鮮やかに歌われていた。
だからホッとして、今の赤ちゃんと向き合っていられる、と思えた。
昨日でも、明日でもない今の赤ちゃんと。


本当に素晴らしい本!
出会えて感謝。そして読むたびに涙が頬を伝う・・・。
バンザイして寝ている娘を見ながら
「生まれてバンザイ」
とつぶやいてみるだけで涙が出る。ホルモンの力。

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実家に帰省している。
久々に帰った実家は、孫を迎えるために浴室をリフォームし、
ずっと壊れていてついていなかった網戸が完備され、
新しいエアコンがつき、
加湿器つき空気清浄機や赤ちゃん用の布団、おむつ、おしりふき、
タオルなどなど、いろいろなものが揃っていた。
そして、父と母はおじいちゃんとおばあちゃんの顔になっていた。
すべて準備オーケー、という感じだった。


私の生まれ育った部屋で、娘は寝ている。
自宅ではベッドなのだが、実家では和室に布団で添い寝している。
添い寝ってすごくいいな、と思う。安心だし楽。


娘はたまに「ケラケラケラッ」と笑ったような声を出す。
あんまり見られないので、それに遭遇したときはラッキーだなと思う。
今朝は、「フックブックロー」がはじまると笑っていた。

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実家まではタクシーに乗って帰省したのだが、首都高を走る車窓から見た
夜景がとてもとてもきれいだった。
どうしてこんなにきれいなんだろう、と考えて気づいたら、
久しぶりに見たからだった。
考えたら、11月の半ば過ぎから入院し、3週間後に退院してからも
ずっと家に娘とこもりきりだったから・・・。
窓から隣の家のクリスマスイルミネーションが見えて、クリスマスが近い
ことに気づいて、そのきれいさに見とれたりもした。

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帰省前に、私の術後健診と娘の経過を診るために産婦人科へ行った。
久しぶりに、入院していた部屋の周辺に行き、ダッフルさんも私も
「なつかしい・・・」
とつぶやいた。長い入院生活だった。
病院食の献立表を見たら、大晦日は年越しそばで、
元旦にはお雑煮とおせち料理が予定されていた。
食べたい・・・。
出産が予定日どおり今日だったら、きっとそれを食べていただろう。
それを思うと、とても不思議な気持ち。


お正月も、実家で過ごす。
ダッフルさんも来てくれる。
娘はおせちじゃなくて、相変わらず私のお乳ではあるが、
楽しい初正月を過ごしてほしいと思う。