明日は誕生日

明日はいよいよ、お腹の子の誕生日。
帝王切開の手術日である。

安静にするための入院を続けて、もう10日以上過ぎた。

怖くてたまらないのが、さすがに前日の今日ピークになったが、
思いがけず友人Mがお見舞いに来てくれて、
私のひどい格好(髪ボサボサに歪んだメガネに、
よれよれパジャマに、すっぴん)を見て、
「何その顔〜」
と笑われ、2人で大笑いした。
そうしたら、びっくりするくらい元気になった。


ダッフルさんも来てくれて、満面の笑みで大丈夫と
言ってくれた。


1人のときは、しんみりしてしまい、センチメンタルなメールを作ったりしていたが、
人に会って話すことってこんなに大きなことなんだ、
とびっくりした。心底びっくりした。
魔法みたいだったのだ。


明日からしばらく絶食なので、ダッフルさんにチョコレートを
買ってきてもらい、2人で分けて食べた。
誰かと分けて食べるチョコレートの、なんとおいしいことだろう。
こんなこと、今までわかっていたのだろうか。


明日、私はお腹の子に会える。予定よりだいぶ早いが、
それでもこの何ヵ月もずっとお腹の中に感じ続けた
この子に会えるんだ。


不思議でしかたない。


産むのは私だが、病院の人々、心配してくれている家族、友人、大切な人々、
みんなに心から感謝している。
もちろん、このブログを見てくださっている方々にも。


出産前に読んだ本は、庄野さんの「せきれい」。
朝ドラの「カーネーション」では立て続けに長女・次女が生まれ、
感極まった。


私はすべてに感謝して、明日に備えようと思う。


無事に産んで、赤ちゃんの小さな手に私の指を
ギュッとつかんでもらうこと、
そして1粒がまんして残してあるチョコレートを、
食事解禁になったら食べることを
楽しみにして、明日という日を過ごそうと思う。


赤ん坊と、ダッフルさんと私に、無事に朝が来ますように。
朝が来れば大丈夫だと思うから。