緑の富士山

1ヶ月まえのことになるが、仕事を辞めた翌日から、
ダッフルさんと1泊旅行をした。
いわゆる、産前最後の旅行。
河口湖のほとりにあるホテルに泊まった。
富士山を見に行った。



週間予報でもずっと雨の予報だったのに、当日は晴れ。
ダッフルさんの晴れ男ぶり、いよいよ本物なり。
妊婦ということもあり、のんびり行動を心がける。
なんとホテルについてから昼寝をする余裕ぶり。
でもこういう旅行がとても好きだ。



ほうとうを食べる。めちゃんこおいしかった。
とんでもない量だったが、2人ともぺロリ。




船で河口湖を渡って、富士山を見る。
大きいなあと思う。
当然、まだ夏の山で、想像してた雪を頂いた青い山と違って
いたが、のんびりした感じでまたよかった。
やっぱり、形がとてもきれいだった。


ラピュタの雲みたいなのが浮いていて、釘づけに。
あの雲の峰の向こうに・・・
と言い合って遊ぶ。


お腹の子も、この気持ち良い景色をわかるといいなと思う。


ホテルは、河口湖の富士レークホテルというところに宿泊。
昭和7年創業ということらしく、内装がかわいらしかった。
ラウンジで、サービスのドリンクをいただく。
ダッフルさんは赤ワイン、私は特製ぶどうジュース。
おいしかった。


 


ラウンジには、古書や絵本が置いてあって、自由に読んでいい
ことになっている。その置いてある本のチョイスがとても良くて、
何時間いても飽きない感じだった。すその文庫というらしい。
ゆっくり日暮れを楽しんだひと時だった。

 



夕飯もとてもおいしかった。
お酒を飲まないで、こういうコースの料理を食べる感覚が
まだいまいち掴めないのだが、ゆっくり楽しめた。
とくにおいしかったのが里芋まんじゅう青唐みそというので、
これは今でも忘れられない・・・。油断した隙をつかれたうまさ。



野菜のシチューもおいしかった。
器もかわいかった。





夜は、ビンゴ大会があるというので出かける。
ダッフルさんはなんと誰よりも早く
「ビンゴ!」
と言っていた。そういう人なんだなあと思った・・・。
夜、部屋で飲むお酒がほしいと言っていて、そのとおりの品を
手に入れていた。私はもちろん当たらず。
最後のほうで小さく「り・・・リーチ!」とだけ言えたのが
御の字。富士山のポストカードをサービスでもらった。


朝ごはんのパンケーキやヨーグルトもおいしくて、
ビュッフェは苦手なのだが、もりもり食べまくった。
景色もきれいなのが、お腹の空くいいところ。


 


河口湖の周辺にある、宝石ミュージアムや、オルゴール美術館
などをのんびりまわった。
オルゴール美術館では、大きなダンスオルガンの演奏を聴けた。
大きな音で、部屋中の人形が鐘を鳴らしたりしていた。
パイプオルガンの音がきれいで、迫力があって楽しんだ。
ワシントンポスト」などの曲を聴いて楽しくなる。
あの大きな音は、きっと腹の子にも届いていることだろう。


それから、カルテットの生演奏を聴いたりした。
その演奏で、「富士は日本一の山・・・」の歌を、客席交えて
歌う催しがあったので、なんとなく歌う。
見知らぬ人々と合唱した。あまりない経験だったのでよかった。
のんびりしていた。


前回の旅行で失敗したので、もうけっして・・・!と思っていたが、
やはり今回も2日目の後半に気持ちが下がって、ダッフルさんに
迷惑をかけた。2人で行く旅行はもうしばらくないかもしれないのに。
でも、感謝。富士山にも。河口湖にも。ダッフルさんにも。


富士山にはいつも雲がかかっていたのだが、
早起きして日の出の時間に展望室で見た富士山は、雲が晴れていた。
ダッフルさんと私と2人だけしかいなかった。
家族3人で、富士山に出産の無事をお祈りした。



また行きたい。

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運動しなければ、ということで、
近所にある大きめの公園を1時間以上かけて4周歩いた。
音楽を聴きながら。
日没のころに行くので、1周するごとに、少しずつ暗くなる。
プラタナスかな? 葉が散り始めていて、星もようみたいで
かわいかった。


去年の今頃、こうして葉が散っているのを見たとき、こんなふうに
大きなお腹でぐるぐる歩いている自分を想像できたかな?と思う。
それから、狂ったように散歩していた就職1年目のある時期の自分
も、このときを想像できていたかな?
あのときはめちゃくちゃ仕事が忙しかったのに、夜な夜な、そして
休日も、音楽を聴きながら歩きまくっていた。必要だった。
歩くということは、前に進むということと、「帰りたい」と思える
ようになること。だからとても重要。


とその前に、私の真ん丸くなりつつある体と顔のために、
明日からなるべく外出のない日は毎日歩こうと思う!
義務である。