おいも、揃う

今月、両方の実家に遊びに行った。


私の実家にダッフルさんが行くのは正月以来。
母が熊本から持ち帰った猪の肉をぜひ食べに来てという誘いで、
お昼の宴会となった。
パスタやサラダや煮卵などをたくさん作ってくれていて
うれしかった。お腹がすいていたのでたくさん食べた。

母は、久しぶりにお酒の相手ができたので、
ダッフルさんと楽しそうに飲んでいた。
寝不足だったダッフルさんは、その後そっと私の部屋で
私の本棚にある本を読んでいるうちに本格的に横になって寝ていた。


勝手に寝てしまった! 起こしてくれればよかったのに!
というようなことを後で言われたら・・・と思い、そっと起こしたが、
眉間にしわを寄せて起きないので、
「まだ寝たいの?」
と訊いたら、こっくり頷いていた。
マイペース夫!


しかしモチコ家も全員筋金入りのマイペースで、食事中も全員が全員
違う話をしていて多重放送になっていた。
父はいろいろなものを見せたがるのだが、写真や、母の誕生日に贈った
花を持ち出し、果ては最近自分が母に買ってあげた夏用の布団シーツを
見せるためにリビングに布団を敷き、ダッフルさんに体験させようと
していた。すべて食事中の出来事・・・。
ナイスマイペース。
楽しいひと時だった。
終わりごろは全員昼寝していた。

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ダッフルさんの家にも、久しぶりにお邪魔した。


ダッフルお父さんに、誕生日のシャツをプレゼントした。
お料理をたくさん振舞ってくれた。
ダッフル父作の棒鱈の煮物は、骨までやわらかく食べられるので
とてもおいしい。カルシウムをとるように、とどんどん食べさせて
くれた。そしてダッフル母作の豚しゃぶサラダは、凍らせた梅酢を
かけて食べた。なんとも言えないおいしさだった。


他にも、かぼちゃの煮物や枝豆、お赤飯やこんにゃくのピリ辛煮など
いろいろおいしくいただいたが、中でも美味しかったのが、
ダッフル父作の肉団子のトマト煮。

ふわふわの肉団子に、粉チーズたっぷりとパセリがのっていて、
なんだか美味しすぎていまだに口の中が味を覚えていて、食べたくて
今日ついに適当に自分で作ってしまったほどだった。
全然違う味だったので、今でもまだ食べたい。


この日はお昼に遊びに行ったのだが、ダッフルお母さんは午前中に
区のブックスタートのボランティアに出かけたという。
私なんて、裸同然の格好で甲子園を見て、あわててぐちゃぐちゃに
洗濯物を干してから急いできたのに・・・。


そして、ボランティアの活動で公演を依頼した絵本作家の
署名が入った赤ちゃん絵本をプレゼントしてくれた。
宛名は、まだ赤ん坊の名前が決まっていないので
「○○(名字)ベイビーちゃんへ」
と入っていて、キュンとした。
とても嬉しかった。家に帰ってから、腹の辺りにむかって読んでみた。


そしてダッフルさんが小さい頃持っていた、赤羽末吉さんの
「おおきなおおきなおいも」もくれた。
これは私も自分が小さい頃読んでいた本が家にあるので、
二人の分が合わさったことになる。感慨深い。
ダッフルさんのほうには、市村久子さんの署名とメッセージ(ダッフルさんに向けての)が
入っている。(この絵本は市村久子さんの教育実践がもとになっている)
そして、余白が大きいページには、ダッフルさんが描いたと思われる
ドラえもんが散りばめられている。

おおきなおおきな おいも (福音館創作童話シリーズ)

この絵本には、ダッフルさんの名前と、おそらく購入した日の日付
(ダッフルさん5歳くらいのとき)が記入してあって、キュンとした。
市村久子さんにサインしてもらったのはダッフルさんが中学生の頃
なのだが、にもかかわらず「げんきいっぱい おおきくなあれ!」
という市村さんのメッセージが入っていてなんとなく笑った。


ダッフルお母さんは、鳥の巣をモチーフにした絵本などを見せて
くれて、里山のカラスと都会のカラスの巣の違いなどを説明して
くれたりしてとても楽しかった。
お互い好きだが、ほとんど絵本の話をしたことがなかったので、嬉しかった。


ダッフル家に行ってお酒を飲まなかったのは初めてだが、
たくさん話せてよかった。楽しかった。