ものいう蜂

おじいちゃんが亡くなり、お通夜と告別式に参列するため
新潟へ行った。先週末のこと。


その前の週に会えて、笑い顔を見て、手をつないで、話して、
そのたった5日後にもう会えなくなるなんて、
本当に不思議なことだ。
でも、会えて本当に良かったと思った。


最期は父が手を握っていたという。
おじいちゃん、少し先に行っていたおばあちゃんと
天国で会えて、仲良くしていたらいいなと思う。


おじいちゃんは、この間会ったときみたいな
とても優しい穏やかな顔をしていた。


新潟は、桜が満開だった。
小さい頃、よく泳いで遊んだ川べりに行ったとき、
父が「学生時代にいつもマラソンでこの土手を走った」
と言っていた。


本当にありがとう、と思う。
家族で、そしてダッフルさんとお見送りできて良かった。
夜は、私たち家族が斎場に泊まってお線香の番をした。
夜中、おじいちゃんにいろいろ話した。


おじいちゃんと一緒に住んでいたいとこたちが、たくさん泣いていた。



 好きだった煙草  愛用の杖
 おばあちゃんの嫁入り道具




おじいちゃんの部屋には、静かに、おじいちゃんの思い出が
いっぱいであった。


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今朝、ダッフルさんと一緒に出勤途中に歩いていたら、
ダッフルさんの目の前にものすごく大きな蜂が飛んできた。


そしてダッフルさんのネクタイあたりにまっすぐ近づいてきて、
顎まできて、
マトリックス状態で避けたダッフルさんを通り越して
どこかに行ってしまった。
その間、短いようでとても長いひと時だった。
思考が止まった・・・。


蜂がどれくらい大きかったかというと、女性の拳くらいはあったはずだ。
ナルニアの世界で、ものいう蜂というものがもしいたら
あのくらいの大きさであるだろうと思った・・・。
(ものいう虫はいなかったような気がするが)


それにしても、蜂が来てから去るまでの騒動の間、
感情はフル回転だったにも関わらず、
2人とも一言も発せずだったのが後から笑えた。