ごらんよ

■みかん女子

帰りの少し混んでいる電車に乗っていたら、
小学校低学年の女の子がぐいぐい体ごと押してくるので、
なんだろうこの子、と思って見たら、
入り口ドアに貼ってある『あたらしいみかんのむきかた
の広告を凝視しにきたみたいだった。

一気に和んで、場所を譲った。


■あるあると思えることについて

夕飯を作ったが、ダッフルさんの帰りが遅くなり、
帰ってからも食べなかったとき、私が怒ることがある。
食べなくても良いから連絡してくれ、と怒り頼む。
でもふと思い返してみたら、前の仕事をしていたときは、
終電に間に合うかというまで残業したりする日や、
急な会議で予告もなく遅い日でさえ、
ほとんど連絡なんてしていなかったなあ、私は。
そう思って愕然とし、反省した。

残業するとき連絡するのってめんどうなことなんだよなあ、
あと、普通に忘れることなんだよなあ、って思い出した。
今度からは「あ〜、あるある」って頷ける私でいたい。


■共有することについて

今、ダッフルさんと私は同じビルで働いている。
仕事はもちろん、会社もまったく違うし、
階も離れているのでエレベーターが一緒になったりするような
状況も全然ない。
でも、やっぱり共有する部分がある。
最近ビルの近辺で、そこを通るたびに、なんだかわからないが
「何か臭うなあ」と思う場所があって、そのことをダッフルさんも私も知っている。
そして「今日はどうだったか」「少し良くなった」みたいな
会話ができる。
きっと別々の場所で働いていたら「今日臭かったんだよ」といわれても、
へー、か、ふーん何だろう、となっていただろうと思う。
この共有は、そんなに持てる体験ではないから、
そしてずっと続けられるわけではないと思うから、
今を大事に感じようと思ったのであった。

それにしても何のにおいだったんだろう・・・。


■再会について

Mと一緒に、もう何年ぶりになるのか、Rの家におじゃました。
Rは実家暮らしで、猫も飼っている。
私たちの大好きなまる吉である。
本当に久しぶりに会ったけれど、満点にかわいかった・・・。
上の歯が歯槽膿漏で弱り、抜いたために下の歯が上唇に
食い込んでいて、終始「苦虫を噛み潰した顔」になっていた。
その顔で、離れたところからこちらをずっと見ていてキュンとする。



R宅の大画面テレビで、Wiiのゲームで遊んだり、
チロルチョコにデコレーションして遊んだり、コンビニのご飯を
買ってきて食べたり、中学生のときから何一つ変わらない日曜を
過ごした。ありがたい1日。

まる吉は機嫌が悪かった。
手を顔の前に出したら、なんの躊躇もなく噛み付かれて
その迷いのなさにキュンとした。
猫のいいところは、機嫌が悪いときほど魅力的だということ
だと私は思う・・・。

すごい顔をしていた。

こんど会うときまで元気でいてほしい。


■からあげ定食

今日は、めずらしくダッフルさんのほうが帰りが早く、
近くのお店で定食をごちそうしてもらった。
からあげ定食。おいしかった。
かもめ食堂にいる気分で食べた。

ダッフルさんはカレーを頼んでいたが、
最後まで名残惜しそうにカツンカツンいわせて皿をすくっていた。
そのまっすぐさに幸あれ。