母の誕生日と冬顔の男

ぬるい生活

ぬるい生活

早起きして、午前中のエレクトーンに出かけた。
こういう日の朝は、いつもダッフルさんにあたったりしてしまうので
本当に申し訳なく思う。


エレクトーンから帰る道で、散歩気分を味わって気持ちよかった。
街路樹のエンジュが見事に咲いていて、ずっと続いていて圧巻だった。
もう散り敷いているものもあって、足元が黄色かった。もこもこして楽しい。


夏の花は好きだ。
この間も、ダッフルさんと六義園(念願だった!)に行った帰り道に、
百日紅が並んでいるところを歩いて、きれいだった。
ずっとピンク色が続いていて、しかも坂道だった。右にゆるくずっと曲がっていて、
のんびり下りながら眺めた。
百日紅の花はコンペイトウみたいだと言ってもあんまり共感してもらえなかったけど、
でもきれいだったので良かった。すごく好きな花。
宮崎に住む母のお姉さんの家の玄関にもある。
お邪魔するときはいつも夏なので、咲いているところを見られる。


それから、夾竹桃も好きだ。
家の裏の公園にある小さな小さな神社で毎年見かける。
それは白くて一重のもの。
花弁が風車みたいにくるくる回りそうな形でかわいい。葉の形もいい。
公園の別の出口のところにある夾竹桃はピンク色で、これは花びらが多い。
どちらも夏らしくて、当たり前だけど暑さに似合うといつも思う。


街路樹に使用される植物は、排気ガスとか大気汚染に強い性質があるものが
選ばれるんだって。そう思うとなんとなくたのもしいのと、あとキュンとなる。


ひさしぶりに、家で昔のビデオなどをダラダラ見てすごした。
時間はぜいたくなものだなあ。


そして買い物に出かけた。
私が昔から使っていた、地元の電車についていろいろ考える。
長くなるので今度書こうと思う。
今日も普通電車に揺られてのんびり出かけた。
引っ越してから乗っている電車はずっと地下鉄なので、外の景色が見られるのがうれしい。
私はこの地元の私鉄電車がとてもとても好きだ。


母へのプレゼント(スニーカー)と、部屋着と、
本を3冊買って帰った。
その中の1冊が、上の本。
装丁がとにかくすばらしくて買った。坂川栄治さんの作品は好きなものが多い。
もちろん中身も良かった。今日1日で読んだ。
ちょうど母と同じくらいの年齢についてのエッセイで、母に勧めた。
群ようこの本は高校生から大学1〜2年のときに好きで、よく読んでいた。
いまでも、水をごくごく飲むみたいにごくごく読めて、いつも先へ先へですぐ読み終わる。
よく、群ようこみたいになりたいと思っていた。


柳生まち子さんの装画がとてもいい。
もくじのところの挿絵なんて、身もだえするほど好きだ。
まるで「あおい目のこねこ」の中の絵を彷彿とさせる、とても私のタイプの猫!
表紙の花の絵もとてもいい。
母が表紙をさすりながら、「私もこんな絵描きたいんだけどねえ・・・」と言っていた。
柳生まち子さんの絵本をいろいろ見てみたくなった!
さらに柳生弦一郎さんの本もひさしぶりに見たい!


母にあげたスニーカーは、母のほしがっていたとおり軽い感じの
ものだったけど、サイズは合ってるのにちょっと小さめで、申し訳ないことをした。
やはり靴は本人が履いて買わないと難しいね。


父は母へ花をあげていた。
白い花と黄色い花と緑の葉っぱで、色合いがとてもよかった。


母と、桃を食べながら夜遅いNHKの短いニュースを見ていたときの会話。


私 「この人(男性アナウンサー)、散髪に行ったほうがいいね」
母 「・・・・・」
私 「あと夏なのにあの秋色素材のジャケットは暑いね。猛暑のニュースなのに!」
母 「・・・うーん、冬みたいだね・・・顔が」
私 「顔が・・・冬!?」
母 「・・・暑苦しい」
私 「・・・・・」
母 「冬だったらちょうどいいけど・・・夏は・・・」
私 「・・・!」


気の毒なアナウンサーだ。
顔のことをそんなにまで。


でも母とテレビのことをこうやって言い合う時間がけっこう好きだ。



治療中の歯が良くならないことでまた憂鬱になったりしたけど、
本とか母とか父とかで、ちょっと持ち直した。前向きに!
いいことだけ。