つづき

■高尾山に行く

 G.Wに、会社の背番号30番女史と何卒女史と一緒に
 高尾山でハイキングをした。
 途中でおにぎりを買って、かなり早い段階(まだハイキングの道が
 始まってないくらいの道端)でレジャーシートを広げて食べた。
 そのおにぎりがものすごくおいしくて、たくわんもおいしくて、
 それからしばらくおにぎりブームになった。

 かなりきつかったけど、緑が多くて気持ちよかった。
 ただ駅のロッカーがいっぱいで、荷物をかついだまま歩いてしんどかった。

 蛸杉がすごかった。
 それから、高尾山は天狗で有名なので、近くにいた子どもが


 「いま天狗の声が聞こえたよ! おーいって言ってたよ!」


 と、けっこう何回も何回も言っていたのをきいてちょっと
 おもしろくて不思議な気持ちに。


 帰りはものすごい角度のケーブルカーに乗ってあっという間に下山した。
 そして駅の近くにあるトリックアート美術館ではしゃいで遊んだ。



■背番号30番女史の家

 高尾山から戻って、引っ越したばかりの背番号30番女史の家におじゃまする。
 最寄の駅で少し遊んで、遅くにバスで帰った。とてもいいところ。
 犬2匹を買っているので、1人暮らしで2DK。庭もついている。うらやましい。
 しかもとてもかわいいお家だった。模様替えがしたくなる感じ。
 和室の押入れとかを上手に使っていて良かった。

 久し振りに再会したワンコたちが飛び掛ってきてくれて感動。
 しかしその瞬間に、ダッフルさんからもらったネックレスのチェーンが
 ぶっちり切れて、ショックを受ける。
 でもワンコと遊ぶのにつけてた私が悪いと思い、すぐ立ち直る。


 ピザを食べながら「ぼくの魔法使い」のDVDを見たりする。
 風邪気味の背番号30番女史は早めに休んで、何卒女史とwiiをして遊ぶ。
 (後日、風邪をひいているのに特に何もしてくれなかったと背番号30番女史に
  指摘され、何卒女史と2人でモーレツに反省した)


 翌日はパジャマのまま何卒女史と2人でワンコの散歩をして、
 ちょっとだけガールズトークをして帰った。
 結構ハードだったので、帰ってきてからコンビニで甘いものをしこたま買って帰った。
 楽しかった。



■両親と。

 G.W.には実家に帰省もした。
 家の近所に大きくて景色がきれいな公園ができたので、
 お昼ご飯におにぎりと塩焼きそばを作って、父と母とでかけた。
 新聞紙を敷いて、ひろげて食べた。おいしかった。
 
 その後、ちょっとだけ歩いて、昔住んでいたアパートを見に行った。
 私が生まれた年に、今の家に引っ越したので私はまったく記憶が無い。
 でも確かにそこに住んでいたのだそうだ。不思議な気分になった。
 かなり急な階段がついていて、2階に住んでいたので
 「妊娠中は大きなお腹を抱えてふーふー言いながら登った」
 と母が言っていた。私のときも、姉のときも。


 ニャンコのいる公園を通って帰った。
 あー行き止まりだったーというような道で、父が意外な抜け道(猫の通り道みたいな)
 を見つけて、無言で通り抜けたので、母と驚きながらそれに倣った。知っている道に抜けた。

 母は雑草の花を引っこ抜いて、家に持って帰って活けていた。


 その日の夜、餃子がおいしいというお店に行って3人で食事をした。
 餃子以外の料理もどれもとてもおいしかった。満足して帰った。
 家族で外食するって本当にめずらしいことで、なんとなくそわそわする。
 両親と出歩くと、自分が子どものころの記憶が蘇ってきて、
 というかポジションが戻って、でも自分は大人だから、どうしていいかわからなくなる。
 でもとても楽しかった。

 帰りに母と本屋に寄って、ちょっと早い母の日のプレゼントで、
 父と母が行くという福島のガイドブックと、がばいばあちゃんの本を買ってあげた。


■5月5日

 誕生日の朝、ダッフルさんがトーストの上に目玉焼きをのっけたもの(ラピュタより)
 とアボカドと、トマトの朝ごはんを作ってくれて、おいしく食べた。

 そして支度をして出かけた。

 吉祥寺へ行き、スタバでバナナココナツフラペチーノを買って井の頭公園へ。
 大学時代やその後にも何度か公園には来ていたが、初めて動物園に行った。

 還暦のゾウや、いろんな鳥、猿山などを見て楽しんだ。
 緑が多くてよかった。
 見事な藤棚も見られた。きれいだった。
 野口雨情の書斎を移築した「童心居」という建物もあった。静かできれいだった。
 名前がいい。


 その後、白金高輪に移り、散歩をする。
 念願の、タモリ著「Tokyo坂道美学入門」に出てくる坂道散歩の決行。
 白金高輪駅から、JR品川駅までの道のり(本とは逆の順番)。
 最初の坂「天神坂」では、ちょうど清正公大祭が行われていて、縁日が出ていた。
 ビールを買って、モツ煮を買う。屋台のおばさんがとても気持ちのいい人だった。


 ダッフルさんは細長いフランクフルトを、私は大好きな水あめ(すももにした)を
 食べて、さらに歩いた。
 趣のある外観の高輪消防署を眺めて、さらに進むと次の坂は「桂坂」。
 昔はびこっていたという蔦葛(つたかずら)を桂と当て字にした説と、
 かつらをかぶった僧が坂で転んで急死した事件からとった説とがあるらしい。

 当日は人通りも少なくて、静かで本当に美しい坂だった。和んだ。
 写真は、タモリの本と同じ角度で撮ったもの。楽しかったなあ・・・。
 タモリが歩いたと思うとそれだけで興奮倍増だった。


 次の坂は、裏道に入った狭いところにある「洞坂」という坂。

 ここも良かった! ひっそりしていて、でもきれいだった。
 坂で記念写真をとって、和んで通り抜けた。
 赤い道もかわいいし、静かで落ち着く。


 その後は、広い車道の柘榴坂。のんびり歩いた。
 名前がいい。
 

 坂って、でもずっといるわけにいかなくて、やっぱり歩いて通るもの。
 いつか終わるし、登ったり降りたりしているときにはやっぱり違和感がある。
 でも眺めていると本当にきれいに見えたり、なんとなくせつなくなったり、
 これをなんとか「つなぎとめておきたい!」と思ったりする不思議な場所だ。

 でもそんなのは、タモリに言われてあらためて感じたことだ。
 タモリって本当にすごいなあと心から思う。
 ダッフルさんも、タモリはすごいなあと言っていた。


■東京タワーの見える部屋

 その夜は、ダッフルさんが大奮発して、東京タワーが見える部屋を借りて
 泊まった。
 入った瞬間「はー!?」って言ってしまったほどの景色だった。
 口が塞がらなかった。
 でも楽しかったー! 窓が鼻息で大部分くもるほど見た。いいねえ。

 最初のデートで言ったバーでお酒を飲んだ。
 さ、最初のデートかー! いいねえいいねえ!


 都内だけど、一泊旅行に来ている気がしてとても楽しい1日だった。
 贅沢させてくれてありがとう。
 

■だからというわけじゃないが

 翌日は、映画「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」
 を観た。たぶんみんなそう言うだろうけど、樹木希林が本当にすごかった。
 あのオカンの役を演じたということもそうだけれど、それに加えて、
 きっとすべての子どもが感じる母親というものを、見事に演じていたと思う!
 すべての母親は性格も生き方も異なるだろうけど、そういう部分じゃなくて、
 なんていうか、母親を見て切なくなったり愛おしく思ったりするそういう瞬間、
 みんなが共通して持つだろうそういう部分を本当に見事に演じていた。


 途中で辛すぎて外に出ようかと思うほどだった。


 ところでオダギリジョーの少年時代の役の子が好きだ。


 とても良い誕生日を過ごせて良かった。
 ダッフルさんと会ってから3回目の誕生日だが、毎年「生まれてから一番素敵な誕生日」
 と思えるから幸せだと思う。ありがとう。


■今日のこと
 バスに乗ってダッフルさんと出かけた。
 大型スーパーで容器と青梅と氷砂糖とホワイトリカーを買った。
 梅酒を作る気だ。
 本(しまおまほの『漫画真帆ちゃん』)も買った。


 すごくいい雰囲気の喫茶店に入って、アイスコーヒーと
 手作りのパウンドケーキを食べた。おいしかった。
 また来ようねと言い合った。


 家に戻って、さっそく梅酒を漬け込んだ。
 しばらく2人でずっと見ていた。
 氷砂糖が溶けて、ゆらゆらして綺麗だった。すごく幸せな気分。
 作ってよかったなあと思った。楽しみが増えた。
 「うめっこ」と呼んでいる。
 容器に、今日の日付を書いたものを貼っておいた。


 夕ご飯の買い物に行く前に、
 「ちょっとだけうめっこ見て行こうよ」
 と言ったら、ダッフルさんが
 「さっき2分くらい前にちょっとだけ見た」
 と言っていた。2人とも気になっている。


 ガキの使いのCM中にダッフルさんが
 「一大変化だ!」
 と言っていたので駆けつけたら、
 氷砂糖が溶けて、梅が上のほうに浮かんでいた。位置交代。
 この梅がしずんだら、おいしくなるらしい。


 このほかに、誕生日にタコライス女史からもらった
 酢で作る飲み物(つるこけももや砂糖などがあらかじめ入った瓶に
 酢を注ぎ入れて、冷蔵庫に入れておくとおいしい飲み物になる)が
 ちょっといい色になってきたので、水で割って飲んだりした。おいしい。

 本当は3ヶ月くらいそのままにしておくと、まろやかな味になるそうだ。
 でももう半分しかない。



 たのしみだ。

 

 続きはまた後日書こう。