飛ぶ教室
- 作者: エーリッヒケストナー,桜井誠,山口四郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/12/10
- メディア: 文庫
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クリスマス前にこの本だ。
ケストナーって本当にいいなあ。大好きだ。
さて、みんなが好きな登場人物は誰ですか?
私は何と言っても「禁煙さん」です。
禁煙さん、いいなあ。
もちろん正義先生も好きだけれど、
私は禁煙さんが好きだなあ。
そして子供たちの中ではダントツで
マチアスですなあ。
マチアス大好き。
マチアスって、ボクシングしていて、
いつも菓子パンを食べているあの子ですよ。
正義先生が、一人で気ままに暮らす禁煙さんに
昔の職業である医者の仕事を紹介するという話を持ちかけた
ときの禁煙さんの言葉。
「それできみの気がすむのなら、きいたらいいよ。だけどな、きみ、いつかまた、アスピリンの処方を書くことによって、ぼくがいまより幸福になると思ったらまちがいだよ。それからまた、人生に野心をうしなうななんて、月並みなセリフだけは持ちださないでくれよ。だいたい、ぼくみたいな生活をする人間が、世の中にはすくなすぎるんだ。もちろんぼくは、みんながみんな、いかがわしい酒場のピアノひきになれなんていってるんじゃない。だが、なにがほんとにたいせつな問題か、それを思いだすゆとりのある人間が、もっといてほしいと思うんだ。金だ、位だ、名誉だなんていったって、そんなものは子どもじみたものだよ。たかがおもちゃだ。それ以上のなんでもありゃしない。ほんとのおとなにとっちゃ、なんにもならんしろものだ。ぼくのいうことはどうかね、きみ?」
これって正論じゃないよね?きれいごととかでもないよね?
それにしても、マルチンの寝言
「泣くこと厳禁」
に泣いたのだ。
懐かしい本。複数の意味で。
追記。
この本を買ったら、プレステ2の広告が載っているブックカバーが
まかれて、それが「ワンダと巨像」のものだった。
素敵ゲームとめぐり合わせてくれたのだった。
追記2。
この本はよく歯医者の待合室で読んだ。
一度は、予約したのに1時間待たされて時間がなくなり、帰った日
もあった。この本を読むためだけにいったようなものだった。