娘が選んだ本〈おひさまみたいに〉〈おうさまのおひっこし〉


ダッフルさんが娘と図書館にいくと、
娘が本棚から持ってきた本と、
ダッフルさんが選んだ本が、いつものバッグに
入っていて、それを見るのがいつも楽しい。
この日はダッフルさんが選んだのは「スイミー」で、
娘はこの本。


おひさまみたいに

おひさまみたいに


とてもきれいな絵本。
ひまわりが育つ様子を、
低い場所から高い場所から、いろんな目線で
大胆に描かれている。
ひまわりを慈しんで育てる女の子もいとおしいし、
洋服の柄もかわいい。


娘は、この本で「種」を覚えた。
別の絵本『おべんとう』で、ご飯にふってある
「ごま」を見て「たね!」と言ったり。


こうして、いろんなきっかけが積み重なって、
いまの自分の知識があるんだ、と思う。
私もこんなふうに、初めての出会いが
たくさんあったんだなあとわかる。
娘の「種」知識はこの絵本がスタート。
そう考えると何だか少ししみじみする。


おうさまのおひっこし (日本傑作絵本シリーズ)

おうさまのおひっこし (日本傑作絵本シリーズ)


すばらしく美しい本!
こんなに繊細で贅沢な装丁で絵本が作れるなんて
すてきだなあと思って、娘とダッフルさんが
お風呂に入っている間に一人で読んだりもした。


最初ダッフルさんと
「絵がいいよな」
と話し、そのうち
「読んでみると、話もいいんだよ」
と言い合って共感した。
娘も気に入り、何度も読んだ。
三人とも好きな本だった。


娘は、この世にたくさんある素敵な絵本を、
「あるよ!」と教えてくれる。
本当にすごくたくさんあるんだなと思う。
子どもに教わることも、たくさんある。

                                                                      • -


絵本ではないが、「長くつ下のピッピ」を
感動して読み終わった。
こんなにすばらしいお話だったとは…
もったいないことをした。
娘にもぜひ読んでもらいたい。
ピッピが
「大人になんかなりたくない」
と思っているかはわからないけど、
ピッピは全身でピッピで、それを見ていれば
それで十分だった。
ピッピ・ナガクツシタ万歳!


ピッピが一人で生きるのに、怪力とお金を
十分に持っていることの、なんていう安心感!


これを書いたリンドグレーンと、
訳者の大塚勇三さんにも感謝。


火事で高いところに閉じ込められた子どもを助けに、
木にのぼったピッピがかけた第一声
「なんて、かなしげな顔をしているの。
おなかがいたいの?」
には心底ぐっときた。